第1話:世間の風潮に流され何となく結婚した時代背景

第1話:世間の風潮に流され何となく結婚した時代背景 結婚から離婚までのストーリー

25歳までに結婚できないと「売れ残り」と言われた時代

ほんの30年ほど前の日本は、「女は25歳までに結婚しなければならない!」というのが当たり前だった。そして30歳までに少なくとも2人は出産しなければならない。という今では考えられないような一般論が、実際に存在していたのである。

25歳を過ぎると「売れ残り」と言われ、「誰も嫁にもらってくれないよ!」と、周りから言われるのが当たり前。今ならセクハラだ。

そして30歳を過ぎて妊娠すると「高」という(※マル高と呼ばれた)ハンコを母子手帳に押印する制度があったのだ。

娘を持つ世間の親達はそれだけは恥ずかしいので、何とか20代のうちに・・・という風潮だったのだ。

早く結婚して、30歳までに子どもを2人以上産み、旦那さんに尽くし養ってもらう。

それこそが「女の幸せ」だと、親から教えられて育ったのである。

※時代ですね。実際私の母親もハタチそこそこで結婚しすぐに出産、専業主婦をずっとやってきた人だし。それをどうこう言うつもりは全くなく、両親は今も仲良くて尊敬しています。

とにかく、娘がこのレールに乗らないと、ちゃんとした子どもを育てられなかった「親の責任」とでも言われるような風潮がそこには存在していたのだ。

神話を信じて何となく結婚

まず最初に言っておく。よく言われる言葉だが「なぜそんなやつと結婚したのか?」という問いかけには答えられないと。

結婚して分かる事の方が多いのが現実だ。
20代前半で、そこまで人を見る目がなかったのだとだけ、言っておこう。

そして何より最初に書いたような時代背景もあり「結婚=ゴール」で、まずはとにかくゴールしなければならない。

親の言う通り、結婚すれば何とかなるだろう的な考えもあった。

そこから始まる地獄の苦しみが待ち受けているとも知らずに・・・・

考えてみれば最初からおかしかった

私は当時、結婚を機に仕事を辞めた。「寿退社」という言葉があったように、結婚すれば仕事を辞めるのが当たり前。とにかく、結婚したら仕事を辞める。そして家庭第一になるのが当たり前だと思っていたからだ。

結婚後も正社員で働く女性の方が当時は少なく、早く子どもを産むのが次の仕事だという一般論に流されていたのかもしれない。

教育や社会の洗脳って怖いなと、年を取った今なら思う。

仕事は辞めたものの・・・
しかし、元夫には結婚前から借金があった。
100万や200万は軽く超えていたとだけ言っておく。良くある話だが、車のローン、そしてカードローンで徐々に膨らんでいった訳の分からない借金だった。

この時から、既に元夫の「計画性のなさ」は露呈していた。

だがしかし、知っていて結婚した。一緒に返していけば良いと。
自分は貯金もそこそこ持っていたし、めでたい私は何の苦労も知らないお嬢様だったのかもしれない。

元夫が元々暮らしていた1DKの狭い部屋で、最低限のものだけを揃えてスタートした結婚生活は大したものではなかったが、一旦は仕事を辞め派遣社員になった私にも収入があった。

借金を返しながら贅沢しなければ2人で暮らして行く事は出来た。

すぐに子どもを持つ事など考えてはいなかったが、それなりに楽しい日々だったと思う。

そんな中、結婚後1年ほどで第一子を妊娠。
計画ではまだまだ先だったはず。最初に知った時は底知れぬ不安で1人で泣いたことだけ覚えている。

今、年齢を重ねて分かったこと

もし、当時の私のように少しでも結婚に疑問を持つような気持があったとしたら・・・

親以外の信頼できる、広い視野を持ったちゃんとした大人に相談しよう!
同級生や同年代ではダメかもしれない。

当時の自分は、結婚する前になぜ自分の両親に元夫の借金問題を全てを打ち明け相談しなかったのだろう・・・と思う。

決して親子関係が希薄だったわけではないが、「彼の問題を自分の問題」だと誤って認識していたのだと思う。自分の問題で、親に迷惑を掛ける訳にはいかない。何とか自分で解決しなければ・・と、意気込んでいたのだ。

私は、「人に頼る」のがものすごく苦手で自分一人で何でも出来ると勘違いしているタイプだ。時には人に甘えることも出来る性格だったら良かったのだが。

そして、元義両親もかなり良くしてくれていたと思っていたので、感謝さえしていた。
特に金銭的支援をしてもらった訳でもないのに。

そりゃそうだろう。息子の借金を一緒に返していこうと言ってくれる嫁なのだから。当時の私は本当にめでたい。

まだまだ社会経験が少ない、恋愛に舞い上がっている時は冷静な判断が出来ない事も多い。

結婚がゴールではないのだから、少しの疑問も、見たくない真実もちゃんと目を向けてじっくりと考えよう。

年を重ねて自分自身の経験値が上がると自然と「人を見る目」が養われるものだ。冷静な判断で、あらゆる方向から客観的な意見をくれる人は貴重だ。

耳が痛いことも言われるかもしれないし、本当は見たくなかった真実にも向き合わなくてはならない事もあるだろう。

しかし、重要なのは「感情」ではなく「そこにある事実」なのだから。

最終的に物事を決めるのは自分の意思だが、経験値が豊かな大人のアドバイスも一度聞いてみるというのも、一つの指針になるのではないかと思う。

その上で自分で判断したのなら、良くも悪くもその責任を自分で負うだけ。
後悔のない人生を選択して欲しいと思う。

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